Javaを学び始めて、まず最初に覚えるべき重要な概念の一つが「条件分岐」です。
条件分岐を使うことで、プログラムに柔軟な動作を加え、入力に応じて異なる動作をさせることができます。そのために使われるのが、IF
文です。
今回は、Javaのif
文の基本を初心者向けに解説します。
目次
if
文とは?
if
文は、指定した条件が**真(true)**であれば、特定の処理を実行するための構文です。
簡単に言うと、「もしAならばBを実行」といった感じで、プログラムの流れを制御するために使われます。
if
文の基本構文
if
文の基本的な書き方は以下の通りです。
if (条件) {
// 条件が真の場合に実行される処理
}
ここで、条件
は評価される式であり、trueまたはfalseを返します。
もし条件がtrueの場合、波括弧内の処理が実行されます。
例:
int age = 20;
if (age >= 18) {
System.out.println("あなたは18歳以上です。");
}
この例では、age
が18以上ならば、「あなたは18歳以上です。」と表示されます。
もしage
が18未満であれば、何も表示されません。
if-else
文:条件に応じて異なる処理をする
if
文では、条件がtrue
の場合の処理だけでなく、false
の場合の処理を指定することもできます。
これを実現するために使うのがelse
です。
if (条件) {
// 条件が真の場合の処理
} else {
// 条件が偽の場合の処理
}
例:
int age = 16;
if (age >= 18) {
System.out.println("あなたは18歳以上です。");
} else {
System.out.println("あなたは18歳未満です。");
}
このコードでは、age
が18以上なら「あなたは18歳以上です。」、そうでなければ「あなたは18歳未満です。」と表示されます。
else if
文:複数の条件をチェックする
もし、複数の条件に基づいて異なる処理を実行したい場合は、else if
を使います。
これを使うことで、複数の条件を順番に評価することができます。
if (条件1) {
// 条件1が真の場合の処理
} else if (条件2) {
// 条件2が真の場合の処理
} else {
// それ以外の処理
}
例:
int score = 75;
if (score >= 90) {
System.out.println("素晴らしい!A評価");
} else if (score >= 80) {
System.out.println("良い!B評価");
} else if (score >= 70) {
System.out.println("まあまあ!C評価");
} else {
System.out.println("頑張ろう!D評価");
}
この例では、score
の値に応じて、異なる評価メッセージを表示します。score
が90以上ならA評価、80以上ならB評価、70以上ならC評価、それ以外はD評価となります。
論理演算子を使った条件式
if
文の条件には、論理演算子を使って複数の条件を組み合わせることができます。代表的な論理演算子は以下の通りです。
&&
:論理積(AND) → 両方の条件が真の場合に真||
:論理和(OR) → どちらか一方の条件が真の場合に真!
:論理否定(NOT)→ 条件が偽の場合に真
例:論理積(AND)
int age = 25;
boolean hasTicket = true;
if (age >= 18 && hasTicket) {
System.out.println("映画館に入れます!");
} else {
System.out.println("映画館に入れません。");
}
このコードでは、age
が18歳以上で、かつhasTicket
がtrue
の場合に映画館に入れるメッセージが表示されます。
例:論理和(OR)
int hour = 8;
boolean isHoliday = false;
if (hour < 9 || isHoliday) {
System.out.println("遅刻していません!");
} else {
System.out.println("遅刻しました。");
}
ここでは、9時前か、または休日であれば遅刻していないと判断します。
if
文を使った実用的な例
最後に、実用的な例を見てみましょう。
例えば、ユーザーが入力したパスワードが正しいかどうかを確認する場合です。
import java.util.Scanner;
public class PasswordChecker {
public static void main(String[] args) {
Scanner scanner = new Scanner(System.in);
System.out.print("パスワードを入力してください: ");
String inputPassword = scanner.nextLine();
String correctPassword = "Java123";
if (inputPassword.equals(correctPassword)) {
System.out.println("パスワードが正しいです。");
} else {
System.out.println("パスワードが間違っています。");
}
scanner.close();
}
}
このプログラムでは、ユーザーが入力したパスワードと正しいパスワード(correctPassword
)を比較し、一致すれば「正しい」と表示し、違う場合は「間違っている」と表示します。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
これで、初心者向けのJavaのif
文に関する基本的な解説は終了になります。if
文は、プログラムの中で条件を基に異なる処理を行うために不可欠なツールです。基本的なif
文の使い方から、else if
や論理演算子を使った条件式まで、さまざまなパターンを理解することで、より柔軟なプログラムが書けるようになります。
Javaを学ぶ中で、条件分岐は非常に重要な概念なので、ぜひ練習してみてください。
実際に手を動かしながら、色々な条件で試してみることをお勧めします。